内容紹介
世界初(!?)の間取り小説集
13の間取り図から広がる、個性的な物語たち。
身体の内と外が交錯する、ちょっとシュールで静謐な短編小説集。
まず家の間取を決め、次にそこで展開される物語を書いたのは大竹さんが世界初だろう、たぶん。13の間取りと13の物語。
——藤森照信氏(建築家・建築史家)
家の間取りは、心身の間取りに似ている。思わぬ通路があり、隠された部屋があり、不意に視界のひらける場所がある。空間を伸縮させるのは、身近な他者と過ごした時間の積み重ねだ。その時間が、ここではむしろ流れを絶つかのように、静かに点描されている。
——堀江敏幸氏(作家)
川を渡る船のような家。海を見るための部屋。扉が二つある玄関。そっくりの双子が住む、左右対称の家。わくわくするような架空の間取りから、リアルで妖しい物語が立ちのぼる。間取りって、なんて色っぽいんでしょう。
——岸本佐知子氏(翻訳家)
(四六判並製/206頁)