抽象の力

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内容紹介

名著『ルネサンス 経験の条件』から17年――。
近代芸術はいかに展開したか。その根幹から把握する、美術史的傑作。


【推薦】
批評的視点による大胆かつ刺戟的な近代美術論。
そして何よりも「美術の力」理解のための絶好の案内書。
高階秀爾

我々はモダニズムや抽象――いやそもそもアートのことをまるで知らなかったのだ!
本書は素早く脳内に入り込むと爆弾のように破裂して悦ばしい驚きと混乱で満たし、交換台のように機能して無数の異質な情報から新しい世界像を紡ぎ出す。
読み終えたとき、あなたと世界は完全に更新されているだろう。
浅田彰

【目次】
第Ⅰ部 抽象の力 本論
第Ⅱ部 抽象の力 補論
第Ⅲ部 メタボリズム-自然弁証法
第Ⅳ部 批評を招喚する

20 世紀美術を動かした真の芸術家たちは誰か――
ヒルマ・アフ・クリント、夏目漱石、ヴァネッサ・ベル、トーレス・ガルシア、熊谷守一、ダヴィド・ブルリューク、ジョン・D・グラハム、ゾフィー・トイベル=アルプ、坂田一男、ジョルジョ・モランディ、岸田劉生、恩地孝四郎、村山知義、白井晟一、イサム・ノグチ、長谷川三郎、瑛九、内間安瑆──

「キュビスム以降の芸術の展開の核心にあったのは唯物論である。戦後美術史の不分明を晴らし、現在こそ、その力を発揮するはずの抽象芸術の可能性を明らかにする」(本書より)

第69回芸術選奨文部科学大臣賞(評論部門)受賞


(A5判上製/440頁)

 

著者紹介

岡﨑乾二郎(おかざき・けんじろう)

1955年東京生まれ。造形作家、批評家。絵画、彫刻、映像、建築など、ジャンルを超えて作品を創造するとともに、美術批評を中心に執筆を続けてきた。1982 年のパリ・ビエンナーレに招聘されて以来、数多くの国際展に出品し、2002 年にはセゾン現代美術館にて大規模な個展を開催。また、同年に開催された「ヴェネツィア・ビエンナーレ第8 回建築展」の日本館にディレクターとして参加するなど幅広い活動を行っている。主な著書に『ルネサンス 経験の条件』(文春学藝ライブラリー)、『芸術の設計』(編著、フィルムアート社)、『れろれろくん』(ぱくきょんみとの共著、小学館)、『ぽぱーぺ ぽぴぱっぷ』(谷川俊太郎との共著、クレヨンハウス)、『絵画の準備を!』(松浦寿夫との共著、朝日出版社)、『白井晟一の原爆堂 四つの対話』(共著、晶文社)。作品集に『岡﨑乾二郎 視覚のカイソウ』(ナナロク社)などがある。

 

発売日

2018年11月22日