なりすまし 正気と狂気を揺るがす、精神病院潜入実験(亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズⅢ-16 )

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内容紹介

「病院に入りたいなら、頭がおかしいふりをしなくちゃ」

脳炎を精神病と誤診された過去を持つジャーナリストは、かつて全米医学会を大きく揺るがした心理学実験――精神病患者になりすまして病棟に潜入する「ローゼンハン実験」の調査・取材を開始する。やがて、実験に隠されたある奇妙な点に気が付く。次第に明らかになる衝撃の真実とは...!?

「これは患者5213号の初入院の模様である。名前はデヴィッド・ルーリー。39歳のコピーライターで、子どもが2人いる。頭の中で声が聞こえるという。しかしそこには問題があった。彼はコピーライターでもないし、ルーリーという名字でもない。じつはそんな人物は存在しないのだ。実在しない『デヴィッド・ルーリー』は偽患者だった。約50年前、医師が精神病患者とそうでない人を区別できるのかどうか確かめるために、精神科施設にみずから入院した8人の健常者のうちの最初の1人なのである」(本書より)

「調査報道の偉業。探偵小説のような説得力」(「エコノミスト」誌)

 

(四六判並製/466頁)

 

著者紹介

スザンナ・キャハラン(Susannah Cahalan)
1985年生。ジャーナリスト。ワシントン大学を卒業後、『ニューヨーク・ポスト』社に勤務。報道記者として活躍するが、ある日突然、自己免疫性脳炎という難病を罹患。その闘病記がすぐれたジャーナリストに贈られるシルリアン優秀賞を受賞。その後、治療に奔走した日々について記した著書『脳に棲む魔物』(KADOKAWA)がベストセラーとなり、『彼女が目覚めるその日まで』として映画化される。

宮﨑真紀(みやざき・まき)
スペイン語文学・英米文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒業。おもな訳書に、ガブリ・ローデナス『おばあちゃん、青い自転車で世界に出逢う』(小学館)、ビクトル・デル・アルボル『終焉の日』(東京創元社)、メアリー・ビアード『舌を抜かれる女たち』(晶文社)、マイケル・ポーラン『幻覚剤は役に立つのか』(亜紀書房)など。

 

発売日

2021年4月21日