内容紹介
言葉にならない思いを抱えて生きる人へ贈る最新エッセイ集。
通勤途上の橋の上に住む初老の男性がある日亡くなった。
そこにはだれともなく、大きな花が飾られ、続いてさまざまな捧げものが次々捧げられていった……。
——日常のなかで出会う「言葉なき人々」に思いを寄せる、25のエッセイと詩。
穏やかに語られた切実な声に、はっとさせられます。若松さんの言葉は静かな警鐘の響きを感じます。暗い場所にいる時は、光となって、私の心を照らしてくれる言葉です。
——スーパーブックスあおい書店春日店 森カンナさん
日々膨大な情報にふれる私たちに必要なのは、誰かが発した言葉の前でほんの少し立ち止まり、その向こう側に見える景色に思いを馳せることかもしれない。
——ブックスキューブリック箱崎店・見月香織さん
とびきりの言葉を獲得するには、「本」という厚さが必要だと教わりました。
——本の店英進堂・諸橋武司さん
(四六判変型仮フランス装/184頁)