内容紹介
日系移民の子孫たちの言葉から浮かび上がる、もう一つの日本近代史
移民たちはみな未知なる世界へと旅に出たが
それは〝同一性・帰属意識〞を探求する旅でもあった
だが彼らは帰る場所を探しているわけではない
陽が昇る未来に向かい今も旅を続けているのだ
--宮沢和史氏
出会えば出会うほどわからなくなる。それでも少しずつわかっていく。
期待を現実で溶かしていくための、ゆっくりで誠実な旅の記録。
--望月優大氏
私もそうだけど、もう誰もかもがじつは日系移民なんだな、
たまたま日本に住み続けてまだ移動してないだけで。
そのあり方は私たちが思っている「日本人」よりはるかに多彩だ。
--星野智幸氏
この本を読み進めていて何より実感できたのは、
私たちがどんな国に帰属していようと、どこに移り住もうと、
所詮は誰しも地球という惑星の、逞しき住民ということだ
--ヤマザキマリ氏
沖縄からペルーへ移住した先祖を持ち、首都リマで生まれた演出家。
二〇年ぶりに訪れた生まれ故郷で、沖縄系日系人の祭りに参加する。
——自分もここで日系人として育っていたかもしれない。
かつて多くの日本人が南米へ渡った。
その子孫にあたる若者たちの話を聞きたい。
ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル、ボリビア。
彼らをたずねる旅が始まった。
(四六判並製/320頁)
発売日
2021年3月10日