詩集 美しいとき

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内容紹介

 
 あなたといるとき
 わたしは
 自分のことを
 忘れていられる

 懸命に
 生きようとさえしないまま
 今だけをじっと
 味わっている

 しあわせか
 どうかも 考えず
 ただ 今
 このときだけは
 美しいと 感じている
 
 ――美しいとき



悲しみとは 何かを愛した証し

悲しみ、祈り、愛すること。
暗闇で手探りするように、一語一語、つむがれた言葉の捧げ物。

 

(四六判変型仮フランス装/128頁)
 

著者紹介

若松 英輔(わかまつ・えいすけ)
1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年に第16回蓮如賞受賞。 著書に『イエス伝』(中央公論新社)、『生きる哲学』(文春新書)、『霊性の哲学』(角川選書)、『悲しみの秘義』(ナナロク社、文春文庫)、『内村鑑三 悲しみの使徒』(岩波新書)、『詩集 たましいの世話』『常世の花 石牟礼道子』『本を読めなくなった人のための読書論』『弱さのちから』『魂にふれる 大震災と、生きている死者 [増補新版]』(以上、亜紀書房)、『詩と出会う 詩と生きる』『14歳の教室 どう読みどう生きるか』(以上、NHK出版)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)など。

 

発売日

2022年1月26日