権力は噓をつく ベトナム戦争の真実を暴いた男(亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ Ⅳ-5)

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内容紹介

 
権力者のメンツ、エスカレーションの必然性、内政とのバランス……。
──戦争の構造は、驚くほど、いつも同じだ。

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1960年代、冷戦期に軍事アナリストとしてペンタゴンで働いていたダニエル・エルズバーグは、ベトナム戦争が権力者のメンツや選挙対策によってエスカレートしていくことに疑問を持ち、政府の機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」の暴露を決意する……。

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インサイダーによるリークは正当化されるのか?
戦争はどのように作られ、継続するのか?
なぜ権力者たちは、戦争を止めないのか?
彼らのメンツは、兵士や市民の命より大切なのか?
報道の自由とは? 国民の「知る権利」とは?

──戦争の構造は、変わらない。
──権力は、その力の維持を自己目的化していく。


資料を縦横無尽に駆使しながら、推理小説のように一気に読ませる歴史ノンフィクション。

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キッシンジャーは、米機が攻撃しているのは軍事関連、工業関連施設だとして空爆を擁護した。たまたま民家や病院に爆弾が落ちたこともあったが、民間人の死亡は気に留める必要なしと思ったのか、キッシンジャーはさらりと流して終わった。「一般市民の死者数はおそらく四〇〇名から五〇〇名にすぎません」(本文より)

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(四六判並製/384頁)

 

著者紹介

スティーヴ・シャンキン(Steve Sheinkin)
出版社で歴史教科書の執筆に従事した後、2009年よりYA作家。本書で全米図書賞ファイナリスト(2015年)、ヤングアダルト図書館サービス協会の最優秀ノンフィクション賞(2016年)。著書は十数冊あり、『The Port Chicago 50』で全米図書賞ファイナリスト(2014年)、『原爆を盗め!』(紀伊國屋書店、2015年)で全米図書賞ファイナリスト(2012年)とニューベリー賞オナーブック(2013年)に選ばれた。


神田 由布子(かんだ・ゆうこ)
翻訳家 『パトリックと本を読む』(ミシェル・クオ著、白水社)、『レオナルド・ダ・ヴィンチを探して』(東京書籍)、『それでも、世界はよくなっている』(ラシュミ・サーデシュパンデ著、亜紀書房)など訳書多数。

 

発売日

2022年9月22日