内容紹介
権力者のメンツ、エスカレーションの必然性、内政とのバランス……。
──戦争の構造は、驚くほど、いつも同じだ。
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1960年代、冷戦期に軍事アナリストとしてペンタゴンで働いていたダニエル・エルズバーグは、ベトナム戦争が権力者のメンツや選挙対策によってエスカレートしていくことに疑問を持ち、政府の機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」の暴露を決意する……。
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インサイダーによるリークは正当化されるのか?
戦争はどのように作られ、継続するのか?
なぜ権力者たちは、戦争を止めないのか?
彼らのメンツは、兵士や市民の命より大切なのか?
報道の自由とは? 国民の「知る権利」とは?
──戦争の構造は、変わらない。
──権力は、その力の維持を自己目的化していく。
資料を縦横無尽に駆使しながら、推理小説のように一気に読ませる歴史ノンフィクション。
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キッシンジャーは、米機が攻撃しているのは軍事関連、工業関連施設だとして空爆を擁護した。たまたま民家や病院に爆弾が落ちたこともあったが、民間人の死亡は気に留める必要なしと思ったのか、キッシンジャーはさらりと流して終わった。「一般市民の死者数はおそらく四〇〇名から五〇〇名にすぎません」(本文より)
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(四六判並製/384頁)