内容紹介
〈陸と海、定住と遊動、生と死、虚構と現実、セクシュアリティ…〉
──境界線が溶け合うとき硬直した世界に未来の風景が立ち上がる。
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人は避けがたく、ほんの気まぐれな偶然から、ある者は生き残り、ある者は死んでゆくのです。巨大な災害のあとに、たまたま生き残った人々はどんな思いを抱えて、どのように生きてゆくのか。思えば、それこそが人間たちの歴史を、もっとも深いところから突き動かしてきたものかもしれません。(本文より)
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いくつもの不条理なできごとの底知れぬさみしさを抱えて、それでもなお生きるための思考。
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【目次】
第一章……しなやかにして、したたかに。汝の名は
第二章……東北から、大きなさみしさを抱いて
第三章……渚にて。潟化する世界のほとりで
第四章……民話という、語りと想像力のために
第五章……遊動と定住のはざまに、生きよ
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(四六判並製/240ページ)