市川房枝、そこから続く「長い列」 参政権からジェンダー平等まで

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内容紹介

「私は憤慨しとるんですよ」

ジェンダー平等後進国といわれる日本で、100年前から女性の地位向上を訴えていた人がいた。

戦前は男性にしかなかった「女性の参政権」を求め、戦後は無所属の参議院議員として人びとに慕われた。

国際社会の外圧を使い、データを揃え、仲間を募り、社会に波を作る──市川房枝の方法論はいまも褪せない。

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戦前は平塚らいてうと組んで、女性の参政権を獲得する運動をはじめ、戦後は、参議院員として、女性差別撤廃条約批准を推進させ、男女雇用機会均等法の成立を後押しした。

戦前の米国行き、ILO(国際労働機関)事務所勤務、独立して婦選活動、終戦後の公職追放、60歳で参議院初当選、87歳で全国区トップ当選──。

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いまよりさらに男尊女卑、性別役割分業意識が強い時代にあって、どのように社会を動かそうとしたのか?
そして今、彼女の願った男女平等は、本当に達成されているのか……。


〈働く女性のトップランナーとして、市川房枝87年の生涯をたどる〉

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【目次】
■はじめに
序章…………国際連合と日本女性をつなぐ
第1章………「農家の娘」が一四歳で米国留学を目指す
第2章………平塚らいてうと女性の参政権をめざす協会設立
第3章………アメリカへ渡る
第4章………ILO職員として女性の労働現場を歩く
第5章………戦前の「婦選」活動
第6章………戦争を生きぬく
第7章………公職追放と参政権獲得と
第8章………無所属の参議院議員として
第9章………「政治と金」に抗して
第10章………市川房枝のジェンダー政策
終章…………ジェンダー平等に向けての「長い列」
■おわりに

(四六判並製、328頁)

 

著者紹介

野村 浩子(のむら・ひろこ)
ジャーナリスト。1962年生まれ。84年お茶の水女子大学文教育学部卒業。日経ホーム出版社(現日経BP)発行の『日経WOMAN』編集長、日本初の女性リーダー向け雑誌『日経EW』編集長、日本経済新聞社・編集委員、淑徳大学教授などを経て、2020年4月東京家政学院大学特別招聘教授。財務省・財政制度等審議会など政府自治体の各種委員も務める。著書に『異なる人と「対話」する 本気のダイバーシティ経営』(日本経済新聞出版)、『女性リーダーが生まれるとき』(光文社新書)など。

 

発売日

2023年4月12日