匂いが命を決める ヒト・昆虫・動植物を誘う嗅覚

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内容紹介

《 言葉より直截[ダイレクト]で、音よりも戦略的 》

視覚と聴覚の彼方に広がる原始の領域 〈嗅覚〉
匂いを介したコミュニケーションで命をつなぐ生き物たちの驚くべき物語とその未来の可能性。

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 ●なぜわたしたちの鼻は顔の中央、先端についているのか?
 ●なぜ動植物は、ここぞというとき「匂い」に頼るのか?
 ●「Eノーズ」は将来、匂いの正確な転写・伝達を可能にするか?

ヒト、昆虫、動物、魚、草木、花など多様な生物の「生命維持」と「種族繁栄」に大きな役割を果たしている嗅覚。
そこに秘められた謎と、解き明かされた驚異の事実とは──。

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〈 多様性にあふれる生き物たちとその「嗅覚」の不思議 〉
 ●雌を嗅ぎつけるため異常に巨大化したオス蛾の触覚
 ●フェロモンを追って雌の身体に溶け込む5cmの雄アンコウ
 ●腐食した樹木に仲間を呼び、かつ満員を告げるキクイムシ
 ●芳香や腐敗臭で虫をおびき寄せ、受粉をうながす花々
 ●刈られた芝が発するSOSの匂いが害虫を殺す受益者を呼ぶ
 ●地雷やアルツハイマー病患者を嗅ぎ分ける犬     など……

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【目次】
■はじめに
■第1章……人新世の嗅覚
■第2章……人の嗅覚・人の匂い
■第3章……犬はすぐれた嗅覚をもっている
■第4章……鳥は匂いがわかるのか
■第5章……魚と嗅覚
■第6章……ネズミは嗅覚がすべて
■第7章……鼻が利く蛾
■第8章……小さいハエさえも
■第9章……血の匂いを嗅ぐ蚊
■第10章……巨木キラー・キクイムシ
■第11章……クリスマスアカガニ
■第12章……植物は匂いがわかるのか
■第13章……匂いの詐欺師たち
■第14章……人は匂いをどのように利用しているのか
■おわりに──匂いの未来
■謝辞
訳者あとがき

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(四六判並製/324頁)

 

著者紹介

ビル・S・ハンソン(BILL S. HANSSON)
1959年スウェーデン生まれ。神経行動学者。ルンド大学で生物学の博士号を取得。2001年まで同大にて、01年よりスウェーデン農業科学大学にて化学生態学教授。06年より、ノーベル賞受賞者を多数輩出しているドイツ最大の科学研究機関マックス・プランク化学生態学研究所の所長を務める。10年よりフリードリッヒシラー大の名誉教授。昆虫と植物の相互作用についての神経行動学的研究で知られ、とくに昆虫の嗅覚の研究で名高い。

大沢 章子(おおさわ・あきこ)
翻訳家。大阪大学人間科学部卒業。訳書に、R・M・サポルスキー『サルなりに思い出す事など 神経科学者がヒヒと暮らした奇天烈な日々』(みすず書房)、S・レ『食と健康の一億年史』(亜紀書房)、R・パルバース『ぼくがアメリカ人をやめたワケ』(集英社インターナショナル)、P・スヴェンソン『ウナギが故郷に帰るとき』(新潮文庫)、R・マッキンタイア『イエローストーンのオオカミ 放たれた14頭の奇跡の物語』(白揚社)など多数。

 

発売日

2023年9月8日