内容紹介
情報があふれかえる今だから、
せめて旅くらいはアナログがいい。
ふらり各駅電車で出かけ、街の銭湯でさっぱりしたら、気楽な酒場で一杯やる──。
還暦を迎えた人気画家が愛好する「酒・食・風呂」の悦楽を、滋味ゆたかにつづる、しぶい旅の味わい方。
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雑誌や書籍、映画『かもめ食堂』のイラストでもお馴染みの人気画家、牧野伊三夫さん。
今年還暦を迎えた画人は、老若男女から愛される風流な趣味人であり、無類の酒、食、銭湯の愛好者としても知られる。そんな牧野さんが手ほどきするちいさな旅の醍醐味。
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目次
旅
- すきな旅
- 出発の日
- 時刻表
- ふらり、甲府まで
- 松本を想う
- きゅうりと、なすは、ともだちです
- かわりゆく富山の街で
- 金沢の、椅子ががくがくするホテル
- 土井ヶ浜のバンガローで壁画をたのまれる
- 避暑地と湯治場 ふたつの雲仙
- 小濱鉄道跡をあるく
- 霧島連山のふもと えびの駅の、田の神さぁ
- おうだーメイド
- 作家が長逗留した宿を訪ねて
- 憧れの缶詰
- 湯町窯の画家を訪ねる
- マダガスカルの麦わら帽子
たべもの、あれこれ
- 料理のこと
- 思い出の味
- 食パンのハンバーガー
- だらだら鍋
- アサリは、もういないのか
- 立ち売りの駅弁当
- 郷里、北九州の味
- 日田のきこりめし、いかだすし
- 鰊みがき弁当
- うまかったラーメン。そして中華そば
- 懐かしのマルタイラーメン
- 直角のコハダ
- 三つのお店のこと
- 池波正太郎ゆかりの上野、浅草を歩く
お酒と銭湯
- 酒場を探して
- ある日の立石、赤羽
- 大黒屋のこと
- 銀座のバーのサンドウィッチ
- 「牧野めじろ園」と高円寺の街
- 甲府でのんで、絵を描く
- 中原蒼二さんのこと
- お風呂のこと
- 天ケ瀬温泉の災害支援について
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甲府の温泉銭湯
あとがき
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著者紹介
牧野 伊三夫(まきの・いさお)
1964年北九州市生まれ。画家。1987年広告制作会社サン・アドにデザイナーとして入社。1992年退社後、画業に専念、絵画や版画作品の制作、音楽家との即興制作などを行い、広告や書籍の絵も多く手がける。銭湯や酒場を訪ねてまわるのが趣味。著書に『僕は、太陽をのむ』(港の人)、『かぼちゃを塩で煮る』(幻冬舎)、『画家のむだ歩き』(中央公論新社)、『アトリエ雑記』(本の雑誌社)、『牧野伊三夫イラストレーションの仕事と体験記1987-2019』(誠文堂新光社)、絵本『十円玉の話』、『塩男』(あかね書房)などがある。2022年度東京アートディレクターズクラブ原弘賞ほか受賞。美術同人誌『四月と十月』同人・発行管理人。北九州市情報誌『雲のうえ』編集委員。東京都在住。
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(四六判変型・並製/256頁)
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発売日
2024年11月8日